第56章 校外活動申請書

校長は即答した。

「駄目だ」

有岡里穂は小首をかしげ、淡々と理屈を並べる。

「校長先生、今のところ私の成績は特進クラスで首位のままです。高3以降は結局、復習が中心になりますよね。成績を落とさない自信はありますし、必ず毎日登校しなければならない理由はないと思います」

校長は眉間に深い皺を刻んだ。

「どうやって保証するんだ。口先だけでか? 有岡、お前が有岡家の令嬢で、阿部家まで後ろについているのは分かってる。だが大学入学共通テストは、お前自身のためのものだ。自分で道を踏み外したら、誰に守られていようが転ぶときは転ぶ」

その言い方には、いかにも苦言を呈しながら案じているような響きがあっ...

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